節分は2月3日、と覚えている人は多いはず。ところが2021年と2025年の節分は2月2日でした。立春やその前日の節分の日付が動くのは、二十四節気が太陽の位置だけで決まるからです。

二十四節気は太陽黄経15°ごとの「点」

二十四節気は、太陽が天球上を進む角度(太陽黄経)を15°刻みで区切った24個の瞬間です。春分=0°、夏至=90°、秋分=180°、冬至=270°。立春は黄経315°にあたり、太陽がその角度に達する瞬間を含む1日が「立春」になります。節分はその前日と定義されるので、立春がずれれば節分もつられて動きます。

なぜ日付が固定されないのか

1年(地球が太陽を一周する時間)は365日ちょうどではなく約365.2422日。暦の1年より約5時間49分長いため、太陽が黄経315°に達する時刻は毎年その分だけ後ろへずれ、うるう日(2月29日)で約1日ぶん前へ戻る——この鋸歯(のこぎり)状の揺れが基本の動きです。ただし4年でたまる端数(約23時間16分)は、うるう日の24時間ちょうどには釣り合いません。差し引き4年ごとにおよそ45分ずつ早まっていく計算で、このわずかな残りが積もると、数十年スケールで立春は2月5日 → 2月4日 → 2月3日へと少しずつ早まっていきます(西暦が100の倍数の年をうるう年にするかどうかの規則によって、もっと長い目では周期的に戻されます)。

立春の日付分布(1970〜2027年)

当サイトの暦計算で、直近58年ぶんの立春の日付を数えた分布が次のとおりです。

立春の日付回数該当した年
2月5日4回1972・1976・1980・1984
2月4日52回上記・下記以外のほとんどの年
2月3日2回2021・2025

2月5日は1984年を最後に姿を消し(当サイト計算では2099年まで再登場しません)、代わって2月3日が2021年に初登場——「昔は5日もあった、いまは4日中心、これから3日が増える」という推移が読み取れます。

2021年・2025年は「2月2日の節分」だった

立春が2月3日になると、その前日の節分は2月2日へ前倒しされます。2021年は1900年以降で立春が初めて2月3日になった年(当サイト計算)で、節分が2月2日になったのは多くの人にとって初めての経験でした。なお「2021年の2月3日立春は1897年以来124年ぶり」と広く報じられましたが、この年は当サイトの計算範囲より前のため、ここでは伝聞として紹介するにとどめます。

これから2月3日はどんどん増える

当サイト計算では、立春が2月3日になる年は次のように4年おきに続き、世紀末に近づくほど頻度が上がります。

  • 2021 → 2025 → 2029 → 2033 → 2037 …(当面は4年おき)
  • 21世紀の終わりごろには、2月3日がほぼ隔年級で現れるようになる

「節分は2月3日」という常識は、今後じわじわ通用しなくなっていくわけです。各年の正確な日付は二十四節気カレンダーで確認できます。

旧暦の「月名」も似た問題を抱える

太陽の位置(二十四節気の一部)を基準に月名を割り当てる旧暦にも、規則の境界で月名が一意に決まらなくなる旧暦2033年問題があります。その仕組みは旧暦2033年問題の記事で解説しています。

よくある質問

節分はいつも2月3日ではないの?
いいえ。節分は立春の前日で、立春が2月4日なら2月3日、立春が2月3日なら2月2日になります。2021年・2025年の節分は実際に2月2日でした。
立春が2月5日になる年はもうないの?
当サイトの計算では、立春が2月5日になったのは1984年が最後で、2099年まで再び2月5日になることはありません。長期的には立春は早まる方向に動いています。

この記事の立春・節分の日付は、当サイトの暦計算(太陽黄経315°に達する瞬間から算出)によるものです(2026-07-16時点)。「1897年以来124年ぶり」は各所の報道に基づく伝聞です。