結婚式は大安、葬儀は友引を避ける——。日本のカレンダーでおなじみの六曜(ろくよう)は、その日ごとに誰かが占って決めているわけではありません。じつは旧暦(太陰太陽暦)の「月」と「日」だけから、たし算と割り算で機械的に決まります。仕組みが分かると、市販のカレンダーで六曜が時々「飛ぶ」理由まで説明できます。

六曜は6種類・この順番でめぐる

六曜は 先勝 → 友引 → 先負 → 仏滅 → 大安 → 赤口 の6つ。旧暦の日付が1日進むごとにこの順で1つ進み、6日で一周します。旧暦の1月1日は必ず「先勝」から始まります。

計算式:(旧暦の月+日)を6で割った余り

その日の六曜は、旧暦の月の数と日の数を足して、6で割った余りで決まります。余りと六曜の対応は次のとおりです。

余り012345
六曜大安赤口先勝友引先負仏滅

たとえば旧暦1月1日なら 1+1=2、6で割った余りは2で「先勝」。旧暦3月15日なら 3+15=18、余り0で「大安」です。六曜カレンダーは、この旧暦をまず天文計算で求めてから、この式で六曜を出しています。

なぜカレンダーで六曜が「飛ぶ」のか

六曜が毎日きれいに1つずつ進むなら、前日が仏滅なら翌日は必ず大安のはず。ところが実際のカレンダーでは、途中で順番が飛ぶ日があります。原因は旧暦の「月替わり」でカウンターがリセットされるからです。月が替わると日が1日に戻り、六曜も新しい月の (月+1) の余りから振り出しになります。

2026年の実例で見てみましょう(当サイトの暦計算による)。

  • 1月18日=旧暦11月30日 → 仏滅(11+30=41、余り5)
  • 1月19日=旧暦12月1日 → 赤口(12+1=13、余り1)

単純に1つ進むなら大安になるはずが、月が替わったため「赤口」に飛んでいます。2月17日も旧暦1月1日に戻るため、前日の仏滅から一気に「先勝」へ移ります。この不連続こそ、六曜が旧暦に基づく何よりの証拠です。

六曜は均等には来ない

6種類あるなら1年でほぼ等しく約61日ずつ——と思いきや、月替わりのリセットがあるため年によって偏ります。当サイトで各日を数えた結果が次のとおりです。

大安赤口先勝友引先負仏滅
2025606160626161
2026616161616160
2027606161606261

たとえば2025年は友引が62日で最多、2026年は仏滅が60日で最少です。「今年は大安が少なめ」といった年ごとの差は、こうして数えると実際に現れます。

大安・仏滅の使いどころ(と、あくまで慣習という前提)

大安は「万事に吉」とされ結婚式や納車・引っ越しに好まれ、仏滅は「凶」とされて式場が割安になることも。友引は「友を引く」の語呂から葬儀を避け、火葬場が休みの地域もあります。ただし六曜は暦注と呼ばれる暦占いの一種で、科学的な根拠はありません。日取りの目安として使われている慣習、という位置づけです。

よくある質問

市販のカレンダーと六曜がずれることはありますか?
旧暦の作り方が一意に定まらない「旧暦2033年問題」の期間などでは、採用方式の違いでカレンダーごとに六曜が分かれることがあります。当サイトは業界団体推奨の二至二分優先方式で計算しています。
先勝・赤口の「勝ち負け」に時間帯はありますか?
慣習として、先勝は午前が吉・午後が凶、先負は午前が凶・午後が吉、赤口は正午前後のみ吉、などと言われます。これも暦注の言い伝えで、根拠があるものではありません。

この記事の分布表と日付は、六曜カレンダーと同じ暦計算エンジンで算出しました(新月と太陽黄経を天文計算し、国立天文台の暦要項と±1分程度で一致することを確認しています/2026-07-16時点)。