「6畳の部屋」と聞いて思い浮かべる広さは、じつは全国共通ではありません。畳(たたみ)には地域ごとに4つの規格があり、敷かれている畳の実寸によって、同じ「6畳」でも畳そのものの面積は最大で1割以上——数字にすると約26%も変わります(なお、不動産広告の「畳数」は後述のとおり別ルールで表示されます)。引っ越しや物件探しで「思ったより狭い」と感じる一因が、この畳サイズの違いです。坪・畳・㎡(平方メートル)の関係を整理して、広さの誤解を解いておきましょう。

まずは坪・畳・㎡の関係

日本の面積表示はの3つが混在します。基準になるのが坪で、1坪 = 400/121 ≈ 3.30579㎡。半端な数に見えますが、これは1坪を「1間(けん)四方」と定め、1間 = 20/11 m(≈1.818m)としたことに由来します。1間四方なので (20/11)2 = 400/121 ≈ 3.30579㎡ になるわけです。そして畳2枚でおよそ1坪というのが昔ながらの目安です。坪・㎡・畳をまとめて相互変換したいときは坪・㎡・畳 換算が便利です。

畳には地域別に4規格ある

「畳2枚で1坪」はあくまで目安で、畳1枚の大きさは地域によって異なります。代表的なのが次の4規格です。

  • 京間(きょうま):関西・西日本に多い、最も大きい規格。
  • 中京間(ちゅうきょうま):名古屋・東海地方などで使われる中間サイズ。
  • 江戸間(えどま):関東・東日本に多い規格。
  • 団地間(だんちま):集合住宅・アパートで使われる最も小さい規格。

規格別の1畳・6畳・8畳(㎡)

各規格の畳1枚の目安寸法と、そこから計算した1畳・6畳・8畳の面積は次のとおりです。

規格畳1枚の寸法1畳6畳8畳
京間191×95.5cm1.8241㎡10.94㎡14.59㎡
中京間182×91cm1.6562㎡9.94㎡13.25㎡
江戸間176×88cm1.5488㎡9.29㎡12.39㎡
団地間170×85cm1.4450㎡8.67㎡11.56㎡

同じ「6畳」で最大約26%違う

表を見ると、実物の畳を敷いた6畳の面積は京間の10.94㎡から団地間の8.67㎡まで開きがあります。差は約26%——京間の6畳は、団地間の6畳より1.5畳分ほど広い計算です。京間と江戸間で比べても約18%違います。

ただし、不動産広告の「6畳」「6帖」は、実物の畳サイズとは別のルールで表示されます。不動産の表示に関する公正競争規約(施行規則)では、部屋の広さを畳数で示す場合、畳1枚あたり1.62㎡以上(壁芯面積を畳数で割った値)とすると定められています。つまり広告の「6畳」は産地の畳サイズに関係なく少なくとも約9.72㎡(=6×1.62)を指します。「実際に敷かれている畳の大きさ」と「広告上の畳数(帖)」は分けて考え、最終的には㎡で判断するのが確実です。

「壁芯」と「内法」でも面積は変わる

畳の規格に加えて、不動産の面積表示にはもう一つ注意点があります。壁芯(かべしん)内法(うちのり)の違いです。壁芯は壁の中心線で測った面積、内法は壁の内側(実際に使える室内)で測った面積で、同じ部屋でも壁芯のほうが数字は大きくなります。広告の㎡が壁芯か内法かで、実際に使える広さは変わります。畳数だけ・㎡だけを鵜呑みにせず、㎡と測り方の両方を確認するのが安全です。

借りる・買う前のチェックポイント

  • 「◯畳」だけでなく㎡が併記されているかを見る。
  • その㎡が壁芯か内法かを確認する。
  • 手持ちの家具が入るかは、畳数ではなく実寸(cm)で確かめる。
  • 部屋が長方形でない場合は、面積・体積計算で実面積を出しておくと安心です。

よくある質問

畳2枚で1坪は正確ですか?
あくまで目安です。1坪は約3.31㎡ですが、畳2枚の面積は京間なら約3.65㎡、団地間なら約2.89㎡と規格でばらつきます。「畳2枚≒1坪」は江戸間・中京間あたりで近くなる概算だと考えてください。
賃貸の「6畳」はどの規格ですか?
実際に敷かれる畳は地域や物件で異なり、関東のアパートでは江戸間〜団地間、関西では京間に近い傾向があります。一方、広告の「6畳(6帖)」表示は公正競争規約で畳1枚あたり1.62㎡以上(壁芯)と決められており、産地の畳サイズとは別物です。いずれにせよ㎡表示で確認するのが確実です。

㎡は上記寸法からの計算値です。寸法は一般的な畳割りの目安で、製品・物件によって差があります(2026-07-16時点)。